第5回「叱るときの手法」

管理職って何を管理するの?

前回は部下を叱れないという事をお話しました。

今回はその叱る場合のいくつかの手法・注意点を3点ほどあげてみます。

まず一つ目ですが、叱る時こそ部下に発言させる。

どうしても叱る時には部下への一方的な言葉が並んでしまいます。

言葉の圧力がどんどんかかっていきます。
よって素直に聞くことができなくなります。

部下も「面倒だな」ぐらいにしか思っていません。
頭も回転していません。

逆に質問することによって部下は考えだします。

「なぜこのようになったと思うのか?」
「どのようにイメージをしていたのか?」

言い訳になるかもしれませんが大丈夫です。
部下に考えさせることが大事です。

その意味は、考えることによって部下の中で印象が強く残るからです。

自分の発言に責任を持つようになるからです。

次に、部下を叱る前に状況をよく確認することが大事です。

見間違い・勘違いということはどうしてもあります。

もっと言えば、部下は部下なりに特別な方法でやろうと
していたかもしれません。

無駄に叱る回数も減りますし、上司の頭も柔らかくなるはずです。

三つ目ですが、

ミスをしたその時に叱るのがベストです。

これにはいくつか理由があります。

一つは叱られる側が吸収しやすくなるからです。
仕事をしている途中で言われるので具体的な指示ができます。

もう一つはタイミングの問題です。

もし後から叱るのであれば、

どんなミスをしたのか?どのような状況だったのか?
などのタイミングの説明をしなくてはなりません。

その時に叱るというのは、タイミングの確認をせずに済みます。
より具体的な指示さらには、その失敗から考えさせられる
その次のリスクも指示できます。

今回は3点ほどあげましたが、いろいろ手法はあります。

上司として叱るのは、その部下は見込みのある証拠です。

成長してほしいから上司も叱るのですが、
その成長してほしいという上司の気持ちが伝わらないまま
一方的に叱ることによって、部下もマイナスな気持ちだけが
残ることになります。

この叱るというのは、悪いところ・失敗だけを指摘するのではなく
どうすればその失敗を次に活かせるのかを、
その「失敗」の中から見つけさせる「方法」です。

簡単に言うならば、同じことを二度としないようにということになります。

最後に叱る手法のエッセンスですが、

失敗のウラには部下の思いや取り巻く状況があるかも知れません。
上司の一方的な叱りによって部下が無駄に落ち込むことも
避けないといけません。

でも、最後には口調を強く言う必要があります。

それは、先ほど言いました「同じことを二度としないように」と
という意味です。

叱る時に全て部下に配慮するだけでなく
最後は強めの口調で、次の行動を促す念を押すことがベストです。

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