第1回「はじめに」

外国人労働者とのビジネスギャップ

大多数の方が、東京ではエスカレーターに乗る際に左側へ並んで、大阪では右側に
並びます。自分の住んでいる大阪で、それは何気ない行動であって右に並ぶことは
日常の風景となっていて、エスカレーターを目の前にすると私の前後には人がいなくとも、
勝手に右手でベルトをつかんでいます。

「車は左側、人は右側」。これは有名な日本の交通標語です。海外旅行に行った際に
道路左側車線を走行するタクシーを止め、いつまでたっても開かない手動ドアの前で、
乗車拒否か、と考えた恥ずかしい思い出が浮かびます。

日本国内でさえ地域ごとの習慣があって、日本と海外とを比較すると習慣や文化、
考え方により大きな違いがあることがわかります。

これがビジネスでの場面となると、その国々に合わせて「はじめまして」とお辞儀を
する文化と、握手をする文化の方は双方ともに挨拶の違いに最初は面食らうでしょうし、
特に日本では名刺交換後に相手の名刺を、自分の名刺入れをまるで座布団に例えて
敬意をこめてその上に乗せる。この日本でのありふれた場面であるビジネスマナーを
新卒入社社員へ教える際もそうですが、外国人の方へ説明する際には、「他の日本人も
みんなやっています、だからそうしてください」では説明不足となるでしょう。

このメルマガをご覧なっていただいている方の中には、諸外国を渡り歩いている方も
多くいらっしゃるかと思います。あの国ではこうだったと驚くような商慣習を体験
された方も多いでしょう。一方で外国人の方を雇用し、世界に類を見ない独特な日本の
ビジネスマナーを理解してもらうのも当の本人たちにとっては大変なことだと思います。

このシリーズでは、ビジネスマナーや商習慣の違い、外国人雇用時における留意点や
ポイント解説などを盛り込んだ読み物をお届けさせていただきます。

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